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只今、三部作目を発表中です。 一部は、バンドマンの彼と、彼を想う美沙の切なく哀しい物語。 二部は、美沙の妹、真幸の苦悩と、バンドマンの彼との関わり。 三部は、姉の美沙を探し、自分の存在価値が見つからない妹・真幸が、バンドマンの彼との関わりの中で大人になっていく様子。 ブログランキング参加しています。よかったらクリックしてくださいね^^ 人気blogランキングへ カテゴリ
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キス健さんへ
こんばんは^^ 真幸は毎日元気でやってます。仕事も間違えずに、楽しく出来ています。 キス健さんも元気ですか? 一週間の間にすっかり秋になって、朝晩は肌寒いですね。外へ出ると金木犀の匂いがしていたなぁ、と思ったら、すぐに匂わなくなりました。 キス健さんは金木犀の匂いは嫌いですか? 真幸は好きです。昔、子どもの頃、姉と手を繋いで散歩していた時、いい匂いがしたので「何の匂い?」って、姉に聞いてみたら、「金木犀って木の花の匂いだよ」って、匂いを辿って金木犀のところまで行きました。小さなオレンジ色の花がいっぱいついている木でした。 今でもその風景や匂いをはっきり覚えています。どこの角を曲がったとか、角を曲がったところの家には大きな犬がいたな、とか、姉の手の暖かかったことと共によく覚えています。 その姉がいなくなって、やっぱり真幸はひとりになっちゃったんだな、って思います。 だけど、元気出していきます。自分でね、少し、ほんの少しだけど強くなれたと思う。 それを伝えたかったんです。伝わるといいなぁ。 真幸 一週間経って、ついに我慢出来ずにメールを送った真幸だったが、本当はもっと書きたいことがあった。 「なぜメールをくれないんですか?」 「もう真幸の話を聞いてくれないんですか?」 「真幸はまたひとりぼっちになるんですか?」 書きたい気持ちをぐっと堪えて、やっとこれだけの事を書いて送信した。 返信を期待する気持ちより、無事に届いてキス健に読んでほしい、それだけを祈るように送信ボタンをクリックした。 そのときも、気がついたときには涙がこぼれていた。 #
by misa1117es
| 2006-12-07 00:56
| [Ⅲ]第一章・出会い・メール・心
メールを送信してからついに一週間経過した。
キス健から返信がない。そんなことばかり考える時間がとても多くなっていた。 仕事中のふとした時間など、ちょっとしたタイミングに、返信がないことの理由を考えてしまう。 真幸は昨日もメールを書いたんだよ。 別に順番に出すことなんて決めなくてもいいよね。 真幸が続けて書いてもいいんだよね。 そんなことを思って書いていた。 どうしてますか? とは書かずに、毎日の他愛ないことを。 書きながら、どうして返事をくれないのか、そればかり考えてしまって、自分の近況を書き直すたびに、何故返事くれないのですか? と一言だけ書いて送信してしまいそうになる。でも、書いたとしても結局は出せない。そんなもやもやとした気分のまま、書くだけで送らないメールは7通にもなっていた。 今日ももしかしたら送られてこないのかもしれない。そんな諦めの中にも、返信を待っている強い気持ちがある。 今までつまらないと言われてきた話を聞いてくれるのが嬉しくて、こんな真幸を相手にしてくれるキス健を、また考えてしまっていた。 ひとつのことを突き詰めて考えてはいけない、真幸は必死で自分を守っていた。 そうしないと、お姉ちゃんのときのように、また壊れることを知っているから。 7日経って真幸は自分が少し強くなったのを感じていた。 それをキス健にとても伝えたかったのに、返信がないという理由で、自分からは送信することができなかった。 感情的なメールを送ってしまったら、嫌われてしまうかもしれない。なんども一方的にメールを送っていたら、面倒くさいやつと思われてしまうかもしれない。そんなマイナス思考が、送信ボタンをクリックさせることを戸惑わせていた。 #
by misa1117es
| 2006-12-05 10:29
| [Ⅲ]第一章・出会い・メール・心
メールが来ないまま、また2日経った。これで4日目だ。
キス健さん、どうしちゃったのかな…。真幸とメールするの、もう止めちゃったのかな…。 人とこんなに何通もメールをしたことがなかったから、なぜだろう? と思う気持ちと、こんなものなのかな、と思う気持ちが両方あった。そう思いつつも、受信があればすぐわかるように、メールの画面を出しっぱなしにしていたが、入ってくるのは毎日数通の迷惑メールばかりだった。 真幸は今までのメールを何回も読み返して、何か自分が悪いことを言ったかな、とか、相変わらずの真幸の気持ちに、キス健さん、嫌になったのかな、とか色々考えていたけれど、何故メールが来ないのか、真幸にはわかる術もなかった。 寂しくてちょっと悲しかったけど、真幸は出来るだけ明るく前向きにしていよう、そう思っていた。キス健さんとそう約束したし、きっとお姉ちゃんもそう願っているだろう。 真幸は少し強くなれたよ。誰に言うこともなく、そうつぶやいてみる。 気がついたときには、涙がこぼれていた。 #
by misa1117es
| 2006-12-03 01:31
| [Ⅲ]第一章・出会い・メール・心
メールを送信してから2日経った。
決まり事のように2日経ってからしか返信されて来ないキス健からのメール。だから、2日経てば必ず返信メールが来るだろう。そんな安心感は少しの嬉しさでもあった。 2日経った日の仕事帰りはいつも足早になってしまい、帰宅するとすぐにパソコンに電源を入れてメールを開く。すると必ずキス健からの返信メールがあった。 なんてことのないやりとりだったが、メールを往信するたびに、真幸の気持ちの中で何かが新しく生まれていた。だけど、それがなんなのか、全くわからなかったし、なんとなく生まれてくるものに違和感を感じることはなかった。 ひとりで過ごす空間の中に、あの時姉の書いたものを見つけ、読んだ。その時の暖かい、なんとも言えない安心感とやすらぎ。そんなものをキス健のメールにも感じていた。 しかし、急いで立ち上げたパソコンの中にメールは来ていなかった。 カレンダーを見て確認し、たったの2日を指を折って数えてみる。やっぱり今日が2日目だ。 落ち着かないままに夜が更けていったけど、やっぱり返信は来なかった。 がっかりしながらも、真幸は「忙しいことだってあるし、パソコンが壊れたとか、どうしても出せないことだってある。今までたまたま2日で返事が着ていただけで、約束している訳でもないし」と、自分で慰め切り替えることにして、その夜は眠った。 水がぐるぐる回っている。その中でたくさんの赤い花びらがうずを巻いている。渦の周囲は暗く、何もない、音のない静かな空間の中で、その渦だけが照らされている。 そんな夢を見た。 #
by misa1117es
| 2006-12-01 00:23
| [Ⅲ]第一章・出会い・メール・心
キス健さんへ
風邪をひきました。涼しくなってきたのに、油断していました。 仕事を休んで昼間家にいるのは、なんだか変な感じ。 仕事中は昼間と言っても、ビルの中ですから、常に電気が点いていて、勿論窓の外は明るくて、日差しも窓から入ってくるんですけど。 夏は涼しく、冬は暖かく、雨の日でも雪の日でも、中にいればそれを感じることが出来ません。 お昼近くになって、随分暑くなってきました。 窓を開けてると、色んな音が聞こえて、色んな匂いがするんですね。 そんなこと、知っていますけど、今日は改めて感じます。 そっか。こんなこと思うのは、この前くださったお返事読んだからですね。 意識的に感じてみよう、と思ったからかな。なんだかほっこりして気持ちいいです。 もう少しね、色んなものを見てみよう、と思いました。見たり、触ったりしてもっと情報を取り入れていければな、と思います。 意識的に避けてきたのは自分でも解っているので、そんなに難しいことではないかな、と思います。 でもそれをキス健さんが書かれたように感じれればいいんですけど…。 ひとつひとつの言葉が、詩のワンフレーズみたいでした。そんな言葉を持ってらっしゃるキス健さんはすごいなぁ、とか、いいなぁ、と思います。 嵐のような夕立に身を委ねることが出来たら、それもいいかもしれませんね。 姉が亡くなったのがそんな時でしたから、どうしてもそこへ行けなかったのです。 何もかもを一度リセット出来たらいいのにな。あ、でも、それは現実逃避かも。 真幸はキス健さんに出会うことが出来て、随分明るくなれたよ。 まだまだ外から見たら変われてないかもしれないけど、自分ではそう思います。 まだ微熱はあるけど、少し動いてみようかな。 外へは行けないけど、外を眺めてみようかな。誰かが外を歩いていたら、声をかけてみようかな。あ、でもほんとには出来ません。思ってるだけです(笑)。 じゃぁまた書きます。 真幸 何かを意識している、でもその実体がよくわからない。そんな気持ちを抱えたままだった。 お姉ちゃんがいたらこの気持ちはなんなのかを聞いてみたい、そう思っていた。 #
by misa1117es
| 2006-11-30 00:15
| [Ⅲ]第一章・出会い・メール・心
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