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只今、三部作目を発表中です。 一部は、バンドマンの彼と、彼を想う美沙の切なく哀しい物語。 二部は、美沙の妹、真幸の苦悩と、バンドマンの彼との関わり。 三部は、姉の美沙を探し、自分の存在価値が見つからない妹・真幸が、バンドマンの彼との関わりの中で大人になっていく様子。 ブログランキング参加しています。よかったらクリックしてくださいね^^ 人気blogランキングへ カテゴリ
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歓迎会が終わって全員が料亭を出ると、外ではそれぞれで解散していた。真幸は介抱してくれたことの感謝を伝えようと早川を探したが、見当たらなかった。どうやらもう二次会へいったか帰ったかしたみたいだ。
真幸の隣で、これからどうしましょうっか、と高梨が物足りなそうな顔をしてそう言っている。 「お、高梨さん工堂さん。つかまえた。二次会へ行きましょうか。さぁさぁ。ほれほれ」 浅黒く小太りした弁当箱のような顔の男性が唐突に真幸たちを誘ってきた。仕事上の付き合いしかなく、普通の会話をしたことがないその男性は酷く酔っているようで、ややろれつが回っていない。肩に手を回されて酷く不快だった。 真幸はこの社員の名前がすぐに思い出せなかった。返答にまごついて、あ、そうか、田中さんだと思い出したときには、 「綾音と工堂さんはこれからカラオケに行くんです。そういうわけで、失礼します。さぁ工堂さん、行きましょ」 と、高梨がすでにお断りをしていた。 高梨のカラオケに行くという提案を真幸は素直に喜べなかった。最近の音楽を知らないからだ。というか、昔の歌もあまり知らない。真幸が覚えた一番新しい曲は、キス健の「マイラブ」だった。 駅前通りのカラオケ店に着くまで、真幸は高梨に手を引っ張り続けられてしまう。 これじゃ、どっちが先輩かわからないな――そんなことを真幸は考えていた。 店内に入る。高梨はハキハキとした言葉で店員に応対していて、フロントでの待ち時間にナンパされても、笑顔を絶やすことなく、そして角が立つこともなくしっかりと断っていた。 高梨のような可愛いらしさ、積極性、状況における柔軟性、豊かな表情。どれも自分には不足しているものだ。真幸はそう考えてしまう。 自分と他人を比較をしてもなにかが生まれるわけではない。世界には幾数もの自分とは違う個性が形成されて存在する。そのことは理解しているつもりでも、それでも、ふとした瞬間に自分と他人を比較をしてしまうことがあることも事実だ。それはどうしてなんだろう? 「真幸さん、音がいいほうがいいですか? それとも、曲が多いほうがいい?」 「曲が多い、って?」 真幸は思考を中断されて意味不明な質問をしていた。自分でも質問の意図がわからない。 「えっとぉ。曲が多いっていうのは、インディーズもあるよ、ってことです。インディーズってわかります?」
by misa1117es
| 2007-03-04 23:44
| [Ⅲ]第二章・真幸の日々
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