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只今、三部作目を発表中です。 一部は、バンドマンの彼と、彼を想う美沙の切なく哀しい物語。 二部は、美沙の妹、真幸の苦悩と、バンドマンの彼との関わり。 三部は、姉の美沙を探し、自分の存在価値が見つからない妹・真幸が、バンドマンの彼との関わりの中で大人になっていく様子。 ブログランキング参加しています。よかったらクリックしてくださいね^^ 人気blogランキングへ カテゴリ
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そこで[小説・その後]は終わった。 お姉ちゃん…。 お姉ちゃんが逝ってしまったのは、このあとすぐだったね。 お姉ちゃんの願いがやっと叶ったのに、お姉ちゃんはいなくなっちゃったんだね。 でも幸せだったんだよね…。 ここまで私が整理してみたけど、これでよかったのかな? もっともっと言いたいことはなかったのかな? この彼に何か言いたいことがあったのかな? お姉ちゃん…、まだ解らないよ。 でもいいや。もうすぐお姉ちゃんのところに行けるんだから。 そしたらお姉ちゃんに聞くことが出来るね。 だけど、ひとつだけ引っかかってるもの。 お姉ちゃんがこんなに深く想っていた彼とはどんな人なのかな。 実在の人? 本当はお姉ちゃんが書いた空想の人? 最初の小説に音源とあったけれど、それは聴く事が出来なかったから、本当は空想の中の人なのかもしれない。 お姉ちゃんのところへ行く覚悟を固めた私は、ただほんの気まぐれでネット検索をしようと思っていた。 お姉ちゃんが書き残した中の「キス健」という人物が、架空でも実在でも私にとってはそんなに重要なことではなかったから。 私が知りたいことはお姉ちゃんのことだけだったから。 何故最期になってその行動に出ようと思ったのかそれは説明出来ないけど、もしかしたら、やはり何らかの力が動いたのかもしれない。 「キス健」と入力して、少し間を置いてからゆっくりと[検索]をクリックした。 いくつかヒットしたのを上から順に見ていく。 ~新曲 【結晶】 発表しました~ あ、これ…。小説に書いてあった。 確か…。ライブの中の一曲? 本当にあった…。 本当だったんだ…。 戸惑いがクリックする手を止め、少しの時間迷っていた。 そのとき、確かにお姉ちゃんの声を聴いた。 「聴いてごらん」 もう迷わなかった。 クリックした先には、「キス健」という彼が書いている日記のようなページだった。 そのページの中に【結晶】はあった。 詞が書かれていたので、サラッと目を通してみる。 最後の言葉で目が止まってしまった。 【結晶】 きっとただ 生まれて死に行くだけ 意味などない それでも ないて笑い暮らしてゆく 理由などない それでもただ 温もり求めている 答えなどない それでも今 ここにある呼吸と鼓動 愛の結晶として 今もほらこうして 心から笑ってるだろう? それは使命さ やがて来る明日のために いつまでも きっとただ 生まれて死に行くだけ それでも笑っていよう 今もほらこうして 心から笑っているだろう? それは使命さ やがてくる未来のために いつまでも きっとただ 生まれて死に行くだけ それでも ありがとう お姉ちゃんは言った。最期にこの言葉を。 どうしてこのひと言だけだったのか、初めて解った。 そしてこのありふれた言葉にどれだけの意味が隠されていたのか、この歌を聴きながら何度も考えていた。 キス健という彼の声とお姉ちゃんの声が、最後には重なって頭の中で響いていた。
by misa1117es
| 2006-04-09 03:22
| [Ⅱ][その後]第三章・1
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